Japan SME Voice(ジャパン・エスエムイー・ボイス)は、日本の中小企業(SME = Small and Medium Enterprise)で働く人々のための、開かれた内部通報プラットフォームです。
企業内部の不正やハラスメント、法令違反を匿名で通報し、調査の上で社会に公開することで、中小企業における労働環境の改善と企業統治の透明化を目指します。
なぜこのサービスが必要なのか
2022年の公益通報者保護法改正により、従業員300人を超える企業には内部通報体制の整備が義務付けられました。しかし、日本の企業の99.7%を占める中小企業の多くでは、この法改正の趣旨が十分に浸透していません。
約70%
内部通報制度が未整備の
中小企業の割合(推計)
約58%
通報後に不利益を受けたと
感じた通報者の割合
中小企業では、経営者と従業員の距離が近く、組織の規模が小さいがゆえに、内部通報が機能しにくい構造的な問題があります。
- 通報先が経営者本人 — 多くの中小企業では、通報窓口が社長や役員に直結しており、その人物自身が問題の当事者である場合、通報は事実上不可能です
- 匿名性の確保が困難 — 少人数の組織では、通報内容から通報者が容易に特定され、報復を受けるリスクが高くなります
- 外部窓口のコスト — 弁護士や外部機関に通報窓口を委託するコストは、中小企業にとって大きな負担です
- 泣き寝入りの常態化 — 結果として、被害者は声を上げることを諦め、問題は放置され続けます
「会社に通報窓口はあるが、相談先は社長の奥さんだった」
「通報したら翌週にシフトを減らされた」
「パワハラを訴えたら、逆に自分が異動させられた」
— これらは、中小企業で実際に起きている事例の一部です。
Japan SME Voice のアプローチ
Japan SME Voice は、これらの構造的な課題を技術によって解決します。
- 完全な匿名性 — IPアドレス、ブラウザ情報を一切記録しません。Torネットワーク経由のアクセスにも対応し、通報者の身元を技術的に保護します
- 特定企業に依存しない独立した窓口 — 企業の内部ではなく、完全に独立した第三者として通報を受け付けます。企業の都合で通報が握りつぶされることはありません
- 問題の公開 — 通報を受け付けるだけでなく、調査の上で問題を社会に公開します。公開によって企業に改善を促し、同様の被害の予防につなげます
- 無料で利用可能 — 通報者も、通報対象の企業も、費用の負担は一切ありません
- 双方向のコミュニケーション — 通報者は匿名のまま、調査担当者とメッセージをやり取りできます。追加情報の提供や状況の確認が可能です
対象となる通報
以下のような企業内部の問題について、通報を受け付けています。
- ハラスメント — パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、マタニティハラスメント等
- 不正会計・横領 — 粉飾決算、使途不明金、経費の私的流用
- 労働基準法違反 — 違法な長時間労働、残業代未払い、不当解雇
- 賃金未払い・不当控除 — 給与の遅配、違法な天引き
- 安全衛生違反 — 危険な労働環境の放置、安全対策の不備
- 法令違反 — 業法違反、脱税、不正入札
- 情報漏洩 — 個人情報の不適切な取り扱い、営業秘密の漏洩
- 差別・不当解雇 — 国籍・性別・障害等による差別、不当な雇い止め
- 環境汚染 — 違法な廃棄物処理、排水基準の超過
上記に当てはまらない場合でも、「これは問題ではないか」と感じたことがあれば、お気軽に通報してください。通報内容を確認した上で、適切に対応いたします。
公開の方針
通報内容をそのまま公開することはありません。以下のプロセスを経て、公開が適切と判断された場合にのみ掲載します。
- 通報内容の事実確認と調査
- 通報者が特定されうる情報の完全な除去(氏名、部署名、具体的な日時等)
- 公開用テキストの作成(元の通報文をそのまま使用しない)
- 公開前の最終確認
掲載された情報に事実誤認がある場合や、関係者からの反論がある場合は、お問い合わせフォームからご連絡ください。お問い合わせ内容と回答は原則として公開されます。
法的根拠
Japan SME Voice は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号、令和4年改正)の趣旨に基づいて運営されています。
- 公益通報者保護法は、内部告発を行った労働者に対する解雇その他の不利益な取り扱いを禁止しています(第3条〜第7条)
- 通報対応に従事する者には守秘義務が課されており、違反した場合は刑事罰の対象となります(第12条)
- 事業者には内部通報に適切に対応するための体制整備の義務があります(第11条)
通報者の権利は法律によって保護されています。安心してご利用ください。
セキュリティへの取り組み
通報者の安全を守ることは、このサービスの最も重要な使命です。技術的なセキュリティ対策の詳細については、セキュリティについてのページをご覧ください。
- IPアドレス・ブラウザ情報は一切記録しません
- Torネットワーク経由のアクセスに対応しています
- 添付ファイルのメタデータ(位置情報、作成者名等)はサーバー側で自動除去されます
- 通信はすべてTLS暗号化されています
- 外部サーバーへの通信をContent Security Policyで完全に遮断しています
運営について
Japan SME Voice は、特定の企業や団体に属さない独立したプロジェクトとして運営されています。運営者の匿名性を維持することで、外部からの圧力や干渉を受けずに活動を継続することが可能になっています。
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